子宮頸がんワクチン(HPV9価ワクチン)について

2021年02月28日

2021年2月24日より、日本国内でも9価HPVワクチン(シルガード9)が販売開始となり、当院でも接種可能となりました。

この9価HPVワクチンは、子宮頸がんの原因であるハイリスクHPV(human papilloma virus)の16.18.31.33.45.52.58型、及び、尖圭コンジローマの原因であるローリスクHPV6.11型の侵入を防ぐことで、子宮頸がんと尖圭コンジローマの予防を行うものです。

日本人の子宮頸がんにおける研究で、HPV16.18.31.33.45.52.58型が原因の約90%であり、これらをカバーすることで、より高い予防効果が得られると考えられます。(従来の2価、4価ワクチンがカバーできる16.18型が原因の子宮頸がんは65.7%)

 

【注意点】

  • 予防効果が最も高く、最も接種が推奨されるのは、性交開始前の女性です。
  • 次に接種が推奨されるのは、HPV感染が一時的な段階と考えられる26才以下の女性です。
  • 45才以下の女性であれば、一定の効果が期待できるとされています。
  • 子宮頸部細胞診軽度異常で経過観察中の方、既往がある方も接種可能です。
  • 妊娠中は接種できません。
  • 副作用があった際に追跡調査するため、9価HPVワクチン(シルガード9)は全例登録制となっています。
  • 3回の接種が必要です。(初回・2か月後・6か月後)費用は1回38500円(税込み)となっております。
  • 男性の方には、4価HPVワクチン(3回接種、1回17000円+税(計18700円))の接種をお勧めしております。

 

子宮頸がんは20代~30代の若い女性に多く発生するため、「mother killer」と言われるがんです。年間1万人が子宮頸がんに罹患し、手術あるいは放射線治療や化学療法を必要とし、3000人が死亡します。

一時期、副反応や健康への不安が取り上げられましたが、その後の研究で、同様の体調不良はワクチンを接種していない方でも同じ割合で起こっていることが分かりました。

世界では既に90か国以上で国策としてHPVワクチンの接種が進んでおり、2006年の接種開始以来約3億回以上の接種が行われています。世界中がワクチンによって、子宮頸がんの撲滅を目指しているといっても過言ではありません。

子宮頸がんはワクチンで予防できる唯一のがんであり、当院では、すべての女性にワクチン接種を検討していただきたいと思っております。